プロフィール欄にも記載の通り、新井英樹氏の漫画をよく読む私。
現在も連載の続いているキーチVSにはじまり、宮本から君へ
ワールドイズマイン(これは途中で残虐性に耐えられなくなって読むのやめた)
と色々読んできましたが、今はキーチVSの前の話「キーチ!!」を読んでます。
一貫して新井英樹氏の作品は良いことも悪いことも直球で描くので
「うわぁ・・」となるシーンも普通に出てくるのですが、目を背けたくなるような事が
漫画の中の話ではなく、こうして生活している現実で起きていてもおかしくなくて
その逆に、とっても幸せなことがどこか夢の中のように美しく描かれている所に
上手く言い表せないんですけど、共感します。
私もこの現実っていうものは汚くて悪くてどうしようもないもので溢れてて
そういう汚い世界でも、ところどころで美しいものが存在していて
皮肉なことにその美しさは世界が汚いからこそより輝いて見えるものだと思うんです。
黒があるから白の形が見えるみたいな感じですね。
「キーチ!!」は「キーチVS」の主人公である染谷輝一の幼年期から少年期まで
の話で、キーチVSが超現実思考なのに対し、キーチ!!では
どこかお伽話的なイメージだと思います。
とにかく3歳の子供であるキーチに、次々ふりかかる現実のすさまじさに絶句。
キーチVSから読んでるからキーチが死なないって事は分かってるんだけど
いつ死んでもおかしくないんですよね;
そんな極限状態で生きてきてるからキーチの鋭い目がとても印象的で
読んでて感情移入してしまうと同じように私の目まで鋭くなってしまうんです。
ちなみに私が読んでたのは5巻で、その時私は奥さん参加のアートイベントにいて
奥さんを待ってる間に現場の近くの椅子に座って読んでました。
感情移入して目が怒りやら何やらで鋭くなってしまって、この目のまま奥さんの
集まりに行ったら怖がられるな(^^;と焦ってしまいました。
キーチ!!は全9巻です。
繰り返しますが新井秀樹氏の作品は良いことも悪いことも直球で見せます。
なので人を選ぶ漫画です。見たい方にのみオススメします。
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